土壁の特徴

日本の家屋で伝統的に使われる土壁は、高温多湿の気候風土をカバーできる優れた建材です。梅雨時期の6月~真夏にかけては、室内の湿気を土壁が吸収することで自然に湿度がコントールされ、冬になると太陽の熱を吸収するので保温効果が期待できます。見た目にも古風で趣のあるデザインから、大津壁のように高級感のある仕上がりにもできますので、デザイン性も高いのが特徴的です。

自然素材である土壁は、化学素材のようなシックハウスのリスクを伴いません。土壁は、はるか昔から建材に用いられている非常に安全性が高く優れた性能のある素材だと言えます。

土壁の種類

左官工事で用いられる土壁などの建材を紹介します。

珪藻壁

プランクトンの死骸が堆積してできたもので、海底で採れる土です。保湿性、保温性に優れていて、調温度性能の高い土壁の一つになります。この素材は壁材以外にも、私たちの暮らしの中に身近なところで使用されています。例えば、魚や肉などを焼くのに使う七輪や、断熱素材としてのレンガなどがその例です。また、ビール工場のろ過フィルターにも使われています。

なお、珪藻土は多孔質でミクロの穴がたくさん空いており、湿気を吸っても蒸発によって水分が放出されやすい性質があります。そのため、カビが発生しにくく消臭効果が期待できます。そのうえ高い抗酸化作用があるため、室内の空気を健康的なものへとろ過してくれる作用が期待できる壁材です。

漆喰壁

水酸化カルシウムを主成分とした消石灰で出来た土壁の素材のことを漆喰といいます。配合されている素材を厳密にいうと、消石灰に砂やノリ、紙スサ麻スサをブレンドしたものです。土壁の上塗りに使うことで、劣化を防ぐ役割もあります。調湿性能や殺菌機能があるため、左官素材の中でも高い耐久性が期待できます。壁だけではなく、屋根にも漆喰が使われていて、棟を補強するのに役立っています。湿気に強くひび割れし難い特徴がありますが、その性能を発揮するには左官職人の技量が問われる素材のひとつです。

大津壁

大津壁は、土、スサ、石灰を混ぜた素材を塗り込み、鏝を使って何度も押し付けて表面を滑らかに仕上げた壁です。滋賀県の大津から名前が由来している伝統的な左官仕上げです。表面に光沢がある仕上がりになり、現代では石灰クリームを使うことで、より高級感のある艶やかな壁面になります。

砂壁

客間などの風情を重んじる空間に使用される素材です。きめの細かい川砂を使用することで、滑らかで高級感のある壁に仕上がります。

プラスター壁

ブラスター壁は石膏や石灰が主成分の壁面塗装素材です。西洋漆喰とも呼ばれていて、一般的によく使われる建材の一つです。

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