和室に欠かせない畳とふすま

建物内部の床、壁、天井の仕上げ工事全般を言う内装仕上工事の中には、畳やふすまの工事も含まれています。畳やふすまは和室には欠かせないものです。最近は和室のある家も減ってきましたが、やはり日本人は和室に入ると落ち着くのではないでしょうか。

畳の敷き方

畳の敷き方には、四ツ井敷きや回し敷きなどの敷き方があります。昔の日本では位の高い人は横長の敷物に座りました。ですから、床の間のあるような和室では床の間を優先して回し敷きにするのが一般的です。回し敷きとは、部屋の外周に沿って畳の長い部分を敷き詰める敷き方で、上座の畳が横長になるように設計します。回し敷きは、畳の作る直線と素材の色の変化を楽しめる敷き方です。また、旅館や宴会場などの広間では横長の畳を順々に敷き詰めていく四ツ井敷きにします。この敷き方には、傷んだ畳を違う場所の畳と取り換えやすいというメリットがあります。ただ、最近の和室は洋風化されているので、決められた敷き方はほとんどないと言っても過言ではありません。使い勝手や感覚に従って、自由な敷き方を楽しめるのも現代の畳の魅力です。

畳のバリエーション

昔ながらの畳といえばイ草を使ったもので、その独特の風合いや香りはとても魅力的です。特に国産イ草を使った畳は品質が良く、イ草本来の弾力性や耐久性があり、見た目にも変色やムラのない畳になります。ある程度値は張りますが、長く使えるので結果としては経済的な場合もあります。中国産のイ草を使った畳も以前より品質の向上は見られますが、やはり耐久性に少し難がありますし、輸出の際の虫・カビ対策として短時間に乾燥させるので、表面が傷んで全体の弾力性も失われがちです。ただ、値段が安いので賃貸物件やアパートなどの一定期間で畳を入れ替える場合や、子供部屋などの畳に負担のかかる場合は中国産を使うのもいいでしょう。

最近の畳には、イ草の代わりに和紙や樹脂を使ったものもあります。イ草の香りこそしませんが、見た目にはあまり違いはないんですよ。天然素材のイ草よりもダニの心配が少なく、日焼けもしにくくて耐久性や撥水性に優れているのでこちらを選ぶ人も増えているようです。

最近では縁のない坊主畳もよく見かけます。縁がないと部屋がすっきりと広く見えるので、リビングの一角に少しだけ畳のスペースが欲しい時などは重宝しますね。最近は畳の編み技術も向上しているので傷みにくくなっていますが、出来るだけ長持ちさせたいならあまり端の部分は踏まない方がいいでしょう。

さらに、坊主畳に色を付けたカラー畳にも人気があります。畳の優しい肌触りはそのままで、洋室にもなじむので使いやすくて注目を集めています。

本ぶすまと戸ぶすま

ふすまには本ぶすまと戸ぶすまがあり、本ぶすまは昔ながらの木組みのふすまです。戸ぶすまはマンションなどで使用されることが多い、ベニヤ板にふすま紙を貼りつけたものです。ふすま紙を貼る時、本ぶすまは縁を取り外す必要がありますが、戸ぶすまだと縁を外さずにそのまま貼ることが出来るという利点があります。

ふすま紙の種類

ふすまの施工に使う紙には様々なものがありますが、大きく分けて和紙、織物紙(糸入紙)、普通紙、クロスの4種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

和紙

和紙のふすまは紙の質感が独特で風合いは一番です。ただ、他のふすま紙よりもデリケートで、使用場所や環境を選びます。けれど、年数が経ってもただ古くなるのではなく、何とも言えない紙の風合いが出てくるのが魅力的ですね。高級品の手漉き和紙やリーズナブルな機械すきの和紙などががあります。

普通紙

パルプと古紙を原料とする普通紙のふすまには、柄が機械によって印刷されています。最も安価で種類も多く、居宅用から賃貸用まで豊富なバリエーションが用意されています。

織物紙(糸入紙)

織物紙のふすまは和紙や普通紙のふすまよりも丈夫で扱いやすいのが特徴です。比較的安価なものから高級なものまで、幅広く用意されています。

クロス

リビング面の壁紙と合わせたり、ふすまを洋風にしたい時などにはクロスを張る場合もあります。普通のふすま紙と違って木製の扉風に仕上げたり、デザイン性のあるクロスを選んだりすることが可能です。他のふすま紙よりも丈夫で、水拭きが出来るというメリットもあります。

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