浄化槽工事

浄化槽とは水洗トイレからの汚水、台所排水、洗濯排水、浴室排水などを浄化して河川に放流する設備です。東京を含め、現在でも下水道の通っていないエリアは各所に存在しています。そのような場所では浄化槽を設置するように浄化槽法で定められています。浄化槽工事とは、そのような浄化槽を設置する管工事のことです。

浄化槽の仕組み

浄化槽にはさまざまな汚水処理方式がありますが、家庭向けによく設置されるのは合併処理浄化槽です。合併処理浄化槽では次のようなプロセスで汚水が浄化されています。

第一嫌気ろ床槽

汚水はまず嫌気ろ床槽を通り、固形物が取り除かれます。この時、ろ材に置かれている嫌気性微生物が溶解性物質を除去します。

第二嫌気ろ床槽

次の嫌気ろ床槽でも同じ処理を繰り返します。

接触ばっ気槽

接触材の表面に置かれた好気性微生物が溶解性物質を除去します。この時、微生物は溶解性物質を食べながら成長していきますが、最後に汚泥として沈殿していきます。そして、上澄みにきれいになった処理水が分離されますが、これをさらに塩素剤で消毒して河川などに放出します。

浄化槽工事の工程

一般家庭に設置される浄化槽工事の工程は次の通りです。

事前調査

設置場所の広さ、配管路の状況と放流先、地盤、地下水位、湧き水、浄化槽の施工時や設置後の環境に及ぼす影響について調査します。官公庁へ必要な届け出を行います。

仮設工事

整地をして、浄化槽の位置を決めるために地縄張りをします。

掘削工事

バックホーなどの掘削機械を用いて土砂を基礎地盤まで掘削します。固い地盤はオープンカット工法、軟弱な地盤は山留め工法など用いられます。

基礎工事

地盤を強固にするために割栗石、砂利などを敷き詰めます。さらに、高さの調節を行うために捨てコンクリートを施した後、浄化槽本体を水平に設置するために鉄筋コンクリートを打ちます。

据付工事

浄化槽をクレーン等で所定の場所に吊り下ろします。水平に正しい位置に置かれたことを確認した後、槽内を水で満たします。

埋戻工事

石などの混入がない土砂で浄化槽のまわりを埋め戻します。

上部スラブ工事

雨水などが浄化槽内に侵入してきたり、浄化槽が浮くのを防止するためにスラブコンクリートを打ちます。

試運転

配管の接合状態を確認して、試運転を行います。

浄化槽工事における配管工事の注意点

水洗トイレ、キッチン、風呂、洗面所など室内のすべての排水を配管によって浄化槽へ接続し、放流側を側溝などに導くのが基本です。この時、雨水、ガレージなど屋外の洗い場の配水管は接続できません。また、キッチン、風呂などは臭気が室内に入らないようにトラップますにしますが、二重トラップにならないように注意が必要です。

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